2005年03月25日

すえのぶけいこ「ライフ」

まずごあいさつから。
本サイトのデータ移植には成功しました。
これで更新できるか! と思ったら……。
あれ? なぜかトップページからリンクできない。
そういえば前回の再構築のときも同じとこでIBM様に泣きついた記憶が……どこをどうするんだったかなぁ。
いろいろいじってみましたが全然思い出せないので、あきらめます。
というわけで明日(というか今日)の午後までは中にまったく入れない……はず。
よってあちらの掲示板にも行けません。
たぶんトップからはあらゆる画像が消えて恐ろしいことになっていると思いますが……ご容赦を。
こういうときに別にブログを持ってると便利ですね。ご連絡できて。
……でもたいていの方はあちらの掲示板からこっちに飛んでるだろうから、これアップしても意味ないのか……ま、いいか。

さて今日のマンガの話題はこれ。「ライフ」(別フレ)。
誰にすすめても「怖いからいやっ!」と敬遠される……何故よ。
それなら楳図かずおだって高階良子だって十分怖いわ!
リアルな痛みなら「おたんこナース」だって「ブラックジャック」だってけっこう痛いじゃないか。
それなのになんで「ライフ」はダメなんだー!
……まあ、あれだろうな。描写が激しいのと、医療モノとまったく逆のベクトルで、ヒロインの歩(あゆむ)がどこまでも病んでいくのが痛すぎるんだろうな……。
この話のテーマはタイトルにあるがごとく、「生きるべきか死ぬべきか」ってとこか。
高1のヒロインは自傷癖に悩まされているが(他にもいろいろ悩みまくってるが)、その原因は高校受験を機にそりゃもう痛い別れをしなければならなかった(もと)親友の存在にあった。
で、高校入学後もなんとなく「人に合わせなくちゃ」という焦りと、「リスカする自分に気づかれて嫌われたくない」という恐怖から、どんどん流されていく。
そうまでしてもイジメにあってしまうヒロインが哀れでならない……作者、いいかげんにしろ。
つか歩、そこまでされたら学校なんか行くな!
と目の前にリアルにいたら言ってやりたいほどだが、歩は「逃げたくない」と懸命に学校へ足を向ける。
うーん。名は体を表わしてるな。
本人は「こんな名前のくせに」とか言ってるけど、いや、あんた十分だって。
まあ、歩がそこまで思えるようになったのも、クラスで唯一(でもないのがしばらくするとわかってくるが)の味方、未来(ミキ)がいてこそ。
やっぱり友達の存在は大きいねぇ。
未来は歩の自傷癖を知っても全然ひかない。
どころか受け入れてくれるよ! うぉぉぉん。よくぞ!
しっかしこの未来、最初はやたらクールガイだったのに出るたびにかわいくなっていくのは歩の影響か、諸悪の根源の愛海(まなみ)に対抗するためか?
はじめは屋上のさらに天井の上でハダシで日光浴するようなキャラだったのに、6巻では「おなかすいたからパン買ってくる……」とかいって顔が赤らんでるよ。
照れなくていいじゃん……かわいいやつ。
でもここ数巻の展開は並じゃない。
やばいやばいっ(焦)こんなストーリーにするから友達が読んでくれないんだよ! 怖すぎだ。
別フレのくせに本気で拉致監禁ってありえないような。
確かにそういうムードもすでにあったんだけど……マジで廃院とかに連れ込むなコラ!
ってかこの主犯のやり方じゃレイプじゃすまないだろ。死ぬぞ!?
と思ったら……おぉ! よし、逝ってよし!! なキャラが逝ってくれたのでホッとした。
さて新刊は来月発売とのことで、楽しみだ。
未来は逝くなよ?(汗) まあ逝かない……だろう。逝ったら連載強制終了だな。
どっかのマンガみたいに「第2の未来」はいないだろうしね。
……いや、あいつがまさか予備軍か? やばいことに気づいた……。

ところでこの作品、ディープさが売りなんだろうが、読んでて「何かを思い出す」と思っていたら……アレだ!
「絶愛」と「BRONZE」。
いや、全部は読んでないんだけど、なんかこう……一進一退、内容はあるんだけどストーリーは実はないとことか、「そこで終わらせとけ」と言いたくなるとことか、「解決したはずのことが蒸し返されてるよ!」と脱力するとことか。
違うのは、何だかんだと「絶愛」は1冊読むのに30分はかかったところを、「ライフ」は15分もかからないとこかな……。
でもおもしろさでは「ライフ」が断然上。と思うのは私が大人になったから?
ちなみに「絶愛」と「BRONZE」をブック○フで売ろうとしたら拒否られた経験あり。
なんでやねん。在庫あまりまくってんのかな?
持って帰ってくるのもしゃくなので廃棄をお願いしてきた。
「ライフ」は今この瞬間なら高く買い取ってもらえそう……だけど、「絶愛」にだってそんな頃があったんだよね……はぁ。

at 01:30|PermalinkComments(4)TrackBack(1)マンガ 

2005年03月23日

ささやななえ「凍りついた瞳」

原作は椎名篤子。
これってもしかしてドラマになって……た?
微妙に記憶にあるようなないような。
正式なタイトルは「子ども虐待ドキュメンタリー 凍りついた瞳(め)」。
そう。児童虐待の実録もの。
重い……。
テーマがこれなんだから重くて当たり前なんだけど、読んでいてつらくなるマンガってあまりないな。
しかし、つくづく日本の文化はマンガだと思う。
こういう主題をテレビや小説、評論以外の分野で扱える国ってそうそうないだろう。

この作品の中で扱われている虐待の種類は、身体的・心理的暴力が60%、残りは性的虐待、ネグレクト。
「凍りついた瞳」というタイトルは医学用語の Frozen Watchfulness から来ている。
「親の愛情が暴力や放置 心理的な虐待などに姿を変えた時
子どもの身長や体重は増えなくなり 身体と心の成長を阻害されることが多い
自分の存在を親に頼れない子どもは 次第に表情を失っていく
それが『凍りついた凝視』と呼ばれる所以である」
確かに作中では、6歳なのに、極端なネグレクトを受けた結果、1、2歳ぐらいの子どもの身長体重しかないというケースもあった。
もちろん知能の発達も遅れている。
でもネグレクトでの遅れならまだ救いはある(とも言い切れないが)。
最悪なのは暴力によって頭蓋骨骨折を負い、脳に致命的な打撃を被った場合での遅れ。
これはもう脳の機能の問題だから取り返しはつかない。

それでもこの作品を読んで深く思わされるのは、虐待している親の心のこと。
ニュースなどで児童虐待の報道を聞くと、その場で感じるのは
「ひどい親。そんな親は親じゃない」
というぐらいだが、これを読むとちょっと見方が変わる。
もちろん虐待は許されることではないし、あってもならない。
でも親も人間……少なくとも鬼じゃない。
一見無慈悲に見えても、心はちゃんとある。
親も誰かに頼りたかったり、すがりたかったりする。
それができない内心の葛藤が子どもへの暴力というかたちになって表れる。
親というのは自立していて、セルフコントロールが完璧にできていて、悩みは自分で解決して……という理想論がある限り、たぶん虐待は終わらない。
そうならないうちは親になるなと言われたらそれまでだが、実際、そんな人間はこの世にいないと思う。
あるていどの理性や自制心はもちろん年とともに身につくだろうが、人間としてもっと根本的な、本能的な、愛情を必要とすること、なぐさめを求めることは、何歳になっても消えるものじゃないだろう。
そこが満たされないと、さみしいし、理不尽な怒りも感じようというもの。
そういう意味では親だって被害者なのだと思う。
感情だけで言ったら、いくらでも虐待する親を責めるけど、それでは解決にならないようだ。
誰か1人でも虐待する親を支える人がいればいいと願わずにいられない。
親が幸せじゃないと、たぶん子どもも幸せにはなれないだろうな……。

at 23:59|PermalinkComments(0)TrackBack(1)マンガ 

いくえみ綾

なぜ2番めがこの人かというと、吉野朔実のあとに読んだのがこの人だったから。
それだけ。
好きな順で書いていったらたぶんトップは山岸涼子、次は……誰だ。

いくえみ綾にはまったのはすごい最近。
「私がいてもいなくても」(マーガレット)から。
2001年だから、本当にファン暦は浅いな。
しかもこれタイトル買い……何かあったんか私。
まあ、メガヒットだったからよかった。
昨日は勢いにのって持っている作品はほとんど全部読み返した。
その中でコレ! と言ったら……
「プレゼント」(マーガレット)かも。
オムニバス……か?
主人公・亜希の13歳、18歳、21歳を追っていく形式。
いくえみ綾っていったら、何がいいってキャラ。
これもいいキャラばっかりですな~。
しかも細部がものすごいリアルなのがたまらない……絶対に裏設定あるはず。
キャラが学生というパターンがやっぱり多いんだけど、長く続けてるマンガ家さんにありがちな「こんな高校生いないって!」みたいな悲劇はまだお目にかかってない。
等身大。どうやって研究してんだろうな。
「プレゼント」の主軸になってるのは、「まだ幼すぎたあの頃に犯したあやまち」……とか。
うぅん、なんかBGMはミスチルでいい気がしてきた。
(と言いつつ実際のBGMはビートルズだ)
生きているうちは人間って何かしら間違えるもの。
どうしたって後悔する思い出を作ってしまうもの。
それをまとめて
「私に あなたに
時間の流れる いとしい日々」
……って! いいなー!!
どうでもいいがラスト間際になって出てくる作家がモロ好みだ。
草摩紫呉とはまた一味ちがう……てか全然ちがうんだが。
収録作品の「おうじさまのゆくえ」と「あなたにききたい」もすっごくいいんだな……キャラが。
「あなたにききたい」は痛かった。
でも痛い描写がこの作家さんはやたらとうまいので、読者はマゾになるよ……。

そういえば最近、集英社から「いくえみ綾ザ・ベスト プレミアム長編セレクション」なるものが出たので買った。
それに1990年の作品「10年も20年も」が入ってるのだが……うわ、さすがに15年も前となると絵柄がぜんぜん違うなぁ。
これはいくえみ綾ではなく紡木たくじゃないか? というような画風。
でも作風は……うん、間違いなくいくえみ綾。
そういえば大昔に読んだ……なんかいやにトロい女の子が主人公の話は、ありゃどっちだ?
うーん。よく憶えてないんだが、嫌われ者の女体育教師が実はいい奴だった……というシーンがあったような。
どなたかおわかりの方、お手をあげてくださいませ。

at 23:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)マンガ