アビス好きさんに50の質問 2アキバ幻水オフ再び

2006年11月02日

ティア語り

月の光が、足もとの小さな花を、薄く白く輝かせている。





あの日から、譜歌を歌ったのはこれがはじめてだった。
戦いは終わったんだもの。
兄さんは私がこの手で、この声で葬った。
前に彼に言ったことを、思い出す。

人を殺すことは、その人の可能性を奪うことよ。
あなた、その責任を負えるの?

私も……わかっていなかったんだわ。
兄さんの野心を打ち砕くことと、彼の未来を、存在を、失うことを、天秤にかけられない。
こんなに胸が痛むなんて、やっぱり私はわかっていなかった。
あの日に戻れたら……私は違う道を探すかしら。
この苦しみから逃れる口実のために。

でも戻れないのよ。
私ではなく、彼が選んだのよ。
私がつらいのは、きっと、その彼の選択を許せないでいるからなのね。
このまま、たぶん、いつまでも。

それでいいのよ。
許してしまったら、忘れていきそうだもの。
それは、今よりずっと、つらい。つらくて、たまらない。
わかってる。

背後で、大佐たちが話している声が聞こえる。
だけどそれもただの音のようだわ。
言葉として届かない。
あの日から、ずっとそうであるように。

ふと、月の下に、別の気配を感じた。
大佐たちの話し声がとまる。
小さな花の白さと対を成すようなその色で、視界がいっぱいになる。
いつのまにか私は立ち上がっていた。
これが幻でないなら……駆け寄りたいのに、おかしいわ。
いやに身体が重い。

向きあったとき、わかった。
これまでずっと胸にしまいこんでいた祈りの強さに、押しつぶされそうなんだって。

「どうして……?」

自分のその声さえ、音みたいだった。
でも彼がくれた答えは、確かな言葉になって、私の心の奥深くまで響いてきた。

「坊やだからさ」

あの日からためてきた涙が、こぼれた。
こぼれて、雫になって落ちた。
いくつも、いくつも、後を追うように、流れては落ちていった。







二次創作ってこんな感じのを言うんでしょうか?



やっぱり携帯からだと、こういう文章は考えにくいな。
アップしてから訂正したい箇所が出てきて、結局パソで推敲する始末だし。
携帯サイトを持ってる人を本気で尊敬します。

元ネタの場面もうろおぼえだし、早く2周目をやらなければ。


……いや別に二次創作のためじゃなくて、ネタとセリフのために、です!





ほんとだからね!

at 20:31│Comments(0)TrackBack(0) アビス 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
アビス好きさんに50の質問 2アキバ幻水オフ再び