「父と母の願った世界の為……
私は市民を守る、連邦の軍人だ！」

うろ覚えだが、アンドレイのセリフ。
彼にとって守るべきものは、世界ではなく、市民なのねと思うと胸がいっぱいになる。
「いのち」を意識させてくれる。

ＴＶ版であんまりな役回りだったので、まさか劇場版で登場するなんて予想だにしなかったし、実際スクリーンに出て来た時も、
「あれ？いつからそこにいた？」
と、ちょっとぽかんとしたくらいだ。
あのアンドレイの株を上げる技など存在しないと確信していたのに、あの退場の仕方。それに被るこの曲。

もう何も怖くない
怖くはない……

ずいぶん前に別記事で書いたが、私個人はアンドレイの心情にひとつふたつ感じるところがある。寂しかったんだろうなと思うから、彼には本編終了後、適当に軍務をこなしながら新たな乙女と出会って平凡な幸せを手にして欲しかった。
それなのに、ああ、アンドレイ。それなのに……。

もう何も怖くない
怖くはない

ヘビロテしてしまうよ。そしてアンドレイのためならば、歌詞をゆがめたくもなる。

もう何も寂しくない
寂しくはない……

アンドレ・グランディエ（ベルばら）と言い、今後、アンドリュー系の人名は死亡フラグとみなすことにしよう。
正直、グラハムの死もつらかったけれど、アンドレイのそれは必然と言えば必然で、他に失われていったたくさんの命をぎゅっと凝縮したかのよう
な重みを感じた。エゴに近い感傷などに浸ったらアンドレイに叱られそうな気もしつつ、

もう、何も、怖くない
怖くは、ない……

黄色くなった葉が
剥がれ落ちていく引力を感じても
もう何も怖くない　怖くはない
「生きてる」　それだけで
確かな種を掴んでいる

彼という存在が育もうとした種が、どこかで誰かの手によって芽吹く時が来ますように。

ところで、初回限定とかでステッカーがおまけに付いて来た。
密かに今度こそアンドレイを期待していたのだが、普通にジャケットと同じ刹那。
いいけどさ！刹那も好きだよ！映画版の刹那は特に大好きだけども！
アンドレイも好きなんだ!!
ステッカーまで刹那なんて……言ってくれなきゃ、分からないじゃないか！